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書評 捨てる力 羽生善治

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こんにちは!cocoです!

今回は、将棋棋士である羽生善治さんの著書である捨てる力の書評を書いていきたいと思います。

この本を読んで感じることは、将棋という世界が保守的なコミュニティではないということです。

常時、将棋盤と向き合い将棋を繰り返し行う。

そんなイメージを覆い覆すようなことが書かれています。

まず、驚きなのが、将棋のプロである羽生さんが一番最初に書かれていることがルーティンのない生活という文章。

つまり、同じことを繰り返さないということです。

一見、将棋というジャンルは、ある程度同じようなことをしているような錯覚に陥るのですが、将棋棋士という人達はただ将棋を指しているわけではなく、将棋というもの以外のことをずっとしていてもいい、なにもしていなくてもいいといった自営業のような形で生きているとのこと。

こうした日々の中で重要なことは、無理をしないことだと言っています。

将棋棋士には明確なオンとオフがない。完全にオフがない状態だと無理が生じそのせいで反動がでて、日々の生活に支障をきたす。

なので、自然体でいることがよい。

練習に関して言えば、同じことを繰り返す。

野球でいえば素振りの部分、基本的なことを基本に忠実に繰り返す。

これが重要であると書いてあります。

野球であったり、将棋であったりは基本的な部分が明確になにをすればよいかわかるのですが、例えば、福祉事業やゲーム作りのどは基本とする部分が明確でなく、ここに当てはめるのは難しいかなと感じました。

プログラミングなんかは基本的な部分が明確にあるのでレールに乗っていけば道が開けると思います。

簡単に手に入ったものはすぐになくなる。

パソコンなどで調べた対局はすぐに忘れて、自分でコマを並べた場合は頭に入りやすいそうです。

おそらく、これはアウトプット関係の話でしょう。調べてインプットするだけでは記憶の定着が薄いのは当然で、手を動かし、自分で駒を使ったほうが記憶に定着するという話だと思います。

1年前のデータは古い。

将棋という世界は、ある程度古い世界だと思っていたのですが、データ、情報に関しては、1年前のものですら参考にならないそうです。

日常生活の中でもいつまでも古い情報に踊らされることなく、新しい情報を取り入れていく必要があると読んでいて感じました。

敗戦をすべて受け止めると自己否定になる。

将棋棋士としての性質上、負けは常について回る。いかに勝つことより負け方のスタイル、哲学を身に着けていくかが大事である。

これは、新しい気づきというか生きていくうえで必要となってくる考え方ではないかと思う。

常に勝つ、そんな人間や事象はあり得ないわけで、どうやって勝負という場の後の負けを活かしていくかが大事だと認識しました。

重要なのは、選ぶより捨てること。

山ほどある情報から自分に必要な情報を得るためには、選ぶより捨てることが重要。

さっきとは別の手を指していればこんなことにならなかったのに・・と将棋棋士は思うことが多々あるのだそうです。

人間とは、自分が選択しなかったことに対してすごく楽観的にみる。

逆に、今見る未来はすごく悲観的にみてしまう。

でも、実際は、選択という同じ行為をして今が存在しているのだからどちらに転ぶ可能性もある。

選ばなかった未来が良い方向に進んでいるとは限らないということ。

だから、自分が選んだ未来は自信をもって進んでいくことが大事。

「今は最善だけど、それは今の時点であって、時間がたったら過去になる」

この言葉が書いてあります。

時代は日々流れており、変化してます。状況が変われば当然選択も変わる。

常に今置かれた時点でものを考えるのが重要であるとこの言葉をみて感じました。

そもそも、安全な場所なんて存在しない。このことを念頭に置けば、さまざまな局面でよりよい行動をしていけるのではないかと思います。

ダーウィンの進化論でもありますが、力が強いものが生き残るのではなく、頭がいいものが生き残るのではなく、変化に対応したものが生き残るのだという考え方が重要ということでしょう。

そして、強さとは、ツキを超越することだと書いてあります。

ツキに頼るより自分を信じて努力をすることが大事だそうです。

好きなことをきわめる。

打ち込むことがある。自分が没頭できることがあるのは本当に素晴らしいことである。

羽生さんも夢中で打ち込んだから今があるそうです。

数多の著名人が言うこの好きなことをやれ。という単語。

このことが自分の人生を切り開いていく上で重要だと気付き始めた今日この頃です。

 

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